「社長、それはデータ活用の知識がある人間がいないからです」
「なぜデータが貯まらないのか」を以前の記事で記述させていただきましたが、仮に貯められていてもその先がない会社ばかりだな、と考えます。AIなどと言ったところまでいかなくとも、データ活用というのは全然簡単な話ではないものです。デジタルシフトの課題の中では、実態を理解していない経営陣の無茶ぶりが大いに見られる領域です。それぞれが具体的に、どういう状況なのか解説し、どうすればデータ活用の第一歩を推進できるのかの解決策を提示していければと想います。
▶なぜあなたの会社でデータ活用が進んでいないかを示す3つの真実
①抜け漏ればかりある不完全なデータになってしまっている
②データ活用スキルを保有していない人財に「データ活用しろ」と命じている
③現実的なデータ活用方法でなく、必要以上に高度な施策を求めて現場と乖離してしまっている
①抜け漏ればかりある不完全なデータになってしまっている
⇒蓄積されているデータが不完全な状態であれば、担当者は分析するにもできません。また、特定の項目があるデータとないデータとバラバラになってしまっていると、項目同士の相関関係が不明になってしまうので、これもいい状態とは言えません。「データが貯まっている状態」とはすべての項目が抜け漏れなく綺麗にデータが蓄積されている状態であるわけで、そうでない状況はデータの蓄積方法から見直していく必要があるということを経営陣が理解しなければなりません。
②データ活用スキルを保有していない人財に「データ活用しろ」と命じている
⇒そもそも「ITに強い人財はITのことがすべてできる」という勘違いをしている愚かな経営者も少なくありません。そうなると当然エンジニアやデザイナーのような門外漢にデータ活用を求めたり、データ活用など全くやったこともない情報システム部門の人間に「お前の役割だろう」と押し付ける始末。とにかく、そういった愚行から一刻も早く脱却しなければなりません。データ活用しろ、と言われたから何の知識もなくデータ活用をできるかと言えばそれは難しいというもの。営業も含めマーケティング的な側面のデータ活用であればマーケティングの知識が必要ですし、業務改善であればそれに準じた知識も当然データを見る時に必要となります。即ちビジネスの知見を用いながらデータを紐解くスキルを保有する人財にデータ活用を任せる必要があります。まずは「ただの無茶ぶり」になっていないかを再確認しましょう。データ活用スキルを持ち合わせていないというだけで、せっかく優秀な人財なはずなのに疲弊してしまいます。
③現実的なデータ活用方法でなく、必要以上に高度な施策を求めて現場と乖離してしまっている
⇒未だによく出てくるのが「社長にAI活用するためにデータを分析しろと言われています」とおっしゃる経営企画系の部署の方の発言です。経営者として次を見据えるお気持ちはわかりますし、それ自体は悪いことではないのですが、②に増して無茶ぶりになっている可能性が高いです。②と③のそれぞれをもし推進するのであれば、過去のこの記事で記述させていただいているように適切なスキルを保有している外部人材をうまく活用する必要があると想います。また、それと同時にそのリサーチやもしくは既にプロジェクト化されているとしてそのプロジェクトは本当に必要なのか?ということも再検討していただきたいものです。AI活用のリサーチなどは、経営企画室の方が1ヶ月かけて理解できる内容であれば私たち専門家は1時間でお伝えすることが容易に可能だと考えます。ぜひそういった内容があれば変に社内で手間をかける前に一度簡易的にでもコチラからご相談ください。
何より無茶ぶりをしていることに気づいていない経営者、経営陣がそれに気づくことからすべては始まるのではないかと考えます。特にマーケティング・営業戦略を一新させるようなデータ活用の知見は、レクチャーがあればそんなに難しいことなく社内に蓄積していくことが可能だと考えます。まずは今の事業の成果を大幅に改善するための取り組みを行うために何をすべきか、模索してみませんか?
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