3.なぜExcelのデータを収集するだけであなたの会社は終わってしまうのか?

「社長、というよりまだ社内で『Excel』をメールで送っているのですか?」


 「うちはデータだけはずっと貯まっているんだよ」という社長のほとんどが見栄で言っているのか、実態を把握していなくて言っているのか、それは正直わからないところではありますが、ほとんどの企業において「活用できるレベルのクオリティのデータは蓄積されていない」という事実を、私たちはAI事業活用にに取り組んでいる時に認識することができました。特に、ひどかったExcelについてのリテラシーについて、記述したいと想い、この記事を書き始めました。Excelは誰にでも、ほぼ無料(実際は無料ではないですが笑)で使うことができます。それ故、97%くらいの方が「使いこなせている」と勘違いをしていますが、実際に使いこなせている会社はほとんど見たことありません。そこについて、少々。

★まず、Excelから『Googleスプレッドシート』に移行しましょう

 もちろん組織の都合、たとえば、コミュニケーションツールとして『Microsoft Teams』を使っているから『Microsoft365』を使いたいなど、いろいろな話はあると想います。ですが、もし何かしらの課題を感じている、それは社内のデジタルにおけるリテラシーが不十分だったり、今のExcelの利用に限界を感じているのであれば、まずは『Googleスプレッドシート』の利用に騙されたと想って移行してみてください。それがシンプルにあなたの会社をいい方向に向かわせる契機になるはずです。
 『Googleスプレッドシート』に移行するメリットは端的に言うと3つです。
  ⑴本当に、誰でも、すぐに、同時編集ができる
  ⑵権限設定が簡単で、人ごとにできることできないことを設定しやすい
  ⑶便利な関数が多くて、仕組みを作りやすい(要スキル)

 まず、簡単に言えば、『Googleスプレッドシート』を用いれば、簡易的な基幹業務システムが作れるということをご理解いただきたいのです。

【Before】Excelでやる場合
各報告担当者がExcelに入力する
→それをメールで送付する
→それを集計担当者が一つ一つダウンロードする
→コピペして入力する
→集計数値が無作為に出る
→集計数値をレポートにまとめる
→経営者はレポートを見るだけ見て終わり

【After】スプレッドシートでやる場合
各報告担当者が『Googleスプレッドシート』に入力する
→経営者のダッシュボードに分析数値までリアルタイムで自動表示される

工程にも、できることにも、これほどの差があります。以下のチェックシートで自社の状況をチェックしてみましょう。

▶スプレッドシートを「使いこなせている」と言えるかの10のチェックリスト

☑ いくつチェックがつくか確認してみましょう

□ ⑴ リアルタイムにオンラインで同時編集できる状態になっている
□ ⑵ 集計係というムダなポジションが存在しない
□ ⑶ 見たい数字だけが見やすくまとまるダッシュボードがある
□ ⑷ 簡単に特定の期間に絞った情報を確認することができる
□ ⑸ 特定のメンバーしか編集できないシートがある
□ ⑹ 特定の日時にレポートが自動作成される
□ ⑺ まとまった数値から何かしらの改善行動を行うことが明確にできている
□ ⑻ QUERY関数を活用できている
□ ⑼ ARRAYFORMULA関数を活用できている
□ ⑽ IMPORTRANGE関数を活用できている

 いかがでしたでしょうか?
 10のうち、半分でもできていれば及第点。7つ以上にチェックがつけば比較的いい状態だと想います。しかし、一方で現場担当者も含め、出てくる関数名がわからない場合、だいぶ生産性と言う意味合いで言えば損をしている可能性もあります。私のオススメは、スプレッドシートに関して言えば、外注(業務委託含)でいいのでスキルの高い担当者に業務を理解してもらい、オリジナルの業務システムの素案になる仕組みを『Googleスプレッドシート』で作成することです。具体的にどのようにその仕組みを組み上げていくべきなのかはまた別の記事で記述させていただきますが、まずは自社の現状を確認してみてください。

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全国を股にかけ、アナログな業界のデジタルシフトに従事する株式会社リトルクラウドの経営コンサルタント、Copel。上場を視野に入れた複数社でのデジタルシフトに従事。新規事業開発から社内インフラの刷新、マーケティング戦略の立案やデータ分析体制の確立など多岐に亘ってのいわゆる『DX的業務』に貢献。DXとはチェンジマネジメントであるという経営視点からの認識と、広範囲を統括できる知識量、社内社外問わない卓越したリソースマネジメント手腕が高く評価されている。

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