0.なぜデジタルで失敗する100の理由を教えたいのか?

「社長!デジタルで失敗する100の理由を教えます!」


 という言葉の通り、私たちは経営にデジタルを活用していくという行動における、数多くの失敗をこの目で見てきました。それは、私たちが第三者的に関わっていたものも当然含まれます。一方で、数多くの失敗と一握りの成功を積み上げていく先に、成功の条件と失敗のポイントであれば十二分に理解できる内容でした。
 私たちは数多くの経験から得た知見で、今までアナログでやってこられたような企業様だったとしても、「変わろうとする意志」さえあれば必ず変えることができる、そう想っています。


▶なぜ、あなたにデジタルで失敗する100の理由を教えたいのか



 言葉を選ばず言えば、世の多くの①経営者はせいぜい一つか二つの能しかないもので、世の多くの②経営者は人前で虚勢を張って実際の悩みを相談できる適切な相手がいないもので、世の多くの③経営者は大事なことのほとんどを理解していないものだと考えています。自分自身、22歳の頃から経営というものに曲がりなりにも携わってきて、いろいろな失敗をして、周りの諸先輩方の成功や失敗を横目に見ながら生きてきましたが、私の場合、特に②③は大いに当てはまるものだな、と改めて感じています。

 私の短い社会人歴10年余りにおいて、仕事と言うのは小さな成功の積み重ねではありながら、大きな失敗(時に人様にも迷惑をかけるような)の連続でした。何度か訪れたいい波のあとにくる大きな失敗の高波。特に忘れもしないのが25歳の、ほとんど創業メンバーに近い当初の役員が辞めた年でしたが、年末に訪れた伊豆大島の動物園で、ラクダの前でドラッカーの『マネジメント』を読みながら号泣したことがありました(笑) 今となっては笑い話ですが、経営における基本的なことができていなかった(③)上に、本当の意味で相談できている相手がいなかった(②)だということに気づいた瞬間だったのです。くだらないこだわりやプライドにまみれていたことを強く理解しました。
 その後、これからはテクノロジーをどういう風に事業に取り入れられるか、どのくらい経営を変化させられるかが重要だと考えた私は、肝いりであった『AI事業活用支援』を事業化させようと躍起になって動きました。AI技術を保有する100社以上、数多くの企業にプラットフォームに登録してもらって、事業の成長可能性を探りました。「AIを活用した業務システムの開発」というテーマの下、あらゆる業界のトップに君臨する企業様方の緻密な業務分析から始めて、テクノロジーをいかに活用できるかという壮大なテーマをめぐる旅をご一緒させていただきました。その中で、現時点でのAI技術がビジネスに与える影響で一番大きいインパクトだと感じた「需要予測」の領域でのサービスが創れないかを検討しました。残念ながら汎用的なサービスは現時点だとまだクオリティを担保できるものではないとの結論に達し、AI領域での挑戦を一旦打ち止めし周囲の企業様方から要請を請けた『CDO(最高デジタル責任者)』という業務に従事する形となりました。

 『CDO(最高デジタル責任者)』という役職をやってみてわかったことは、誰よりもこの職務が向いているような気がしたし、すごく好きなことなのだな、ということでした。マーケティング、システム開発、新規事業開発、クラウドサービスの導入、デジタル人材の採用・・・自分が今までやってきたことを全部投入して、その広い守備範囲に責任を持って推進すること。ものすごく楽しいことであり、これこそが経営の醍醐味、即ち「変化すること」を生み出す「チェンジマネジメント」というものなのだと理解しました。この「チェンジマネジメント」というとてつもなく困難で、とてつもなく面白いものを、世の経営者は皆苦しみながら手探りで行っているのだなぁとも想いました。
 また、同時に噛み締めたこととして、私は曲がりなりにも行ってきた経営とそれに紐づくいろいろな経験のおかげか、先述した①について、私の場合は人よりも多くのことが一定以上のレベルで理解し、そして実際にできていた、ということです。経営以外の、多くの業務に関することが。それは、もしかしたら経営者にとって、不幸なことであるのかもしれないとも、頭のどこか片隅で理解しながら。

 何はともあれ、私は、「チェンジマネジメント」という、今、世にDXなどととってつけたような名をつけられた、この経営の本筋ともいえる重要な要素に、心底やりがいを感じているわけです。きっと、AIも、DXも、一見ただのバズワードなのですが、このデジタルの波によってすべての企業が絶え間なく変わり続けていかなければならない中で、絶対に必要なことである「チェンジマネジメント」を行う力と知見を提供していきたい、そう想っているのです。

 この「チェンジマネジメント」への想い自体が、私がこのメディアを見るすべての人に「デジタルで失敗する100の理由を教えたい」理由です。
 デジタルなんて・・・どうでもいいものなんです(笑) AI事業の時からよく聞かれてよく答えていました。「相当AIが好きなんですよね?」と聞かれて「AIに好きとか嫌いとか、そういう感情はないです。ただ、必要だから手掛けているだけです」と。DXと言う言葉も、AIと言う言葉も、やっかいだな、と想います。そんな言葉は本質じゃないのに、皆言葉に惑わされてしまいます。ですから、「経営に変化をもたらす」という基本的なことをしっかりお届けすることを私たちの最たるテーマとして、お届けしていきたいと想います。

MiLAI Brain

『Digital Power Inside』 『MiLAI Brain』は、デジタル機能を自社に内製化したいすべての経営者様のためのメディアです。 上場前後の成長企業を中心に、デジタル部署の内製化をメインにお力添えしてきているリトルクラウドが発信するリアルな現場✖デジタルシフトの知見✖経営目線で実用的な情報をお届けして参ります。 デジタル機能の内製化に悩むあなたのブレーンとなるメディアへ。

Copel-デジタル経営コンサルタント

全国を股にかけ、アナログな業界のデジタルシフトに従事する株式会社リトルクラウドの経営コンサルタント、Copel。上場を視野に入れた複数社でのデジタルシフトに従事。新規事業開発から社内インフラの刷新、マーケティング戦略の立案やデータ分析体制の確立など多岐に亘ってのいわゆる『DX的業務』に貢献。DXとはチェンジマネジメントであるという経営視点からの認識と、広範囲を統括できる知識量、社内社外問わない卓越したリソースマネジメント手腕が高く評価されている。

0コメント

  • 1000 / 1000